2024.08.30
アセットライト経営とは?メリット・デメリットを解説
目次
近年、コロナ禍による業績低迷により、資産を圧縮し財務を身軽にする「アセットライト経営」が注目されています。
本コラムでは、アセットライト経営の概要、メリット・デメリットについて解説します。
アセットライト経営とは?
アセットライト経営とは、資産(Asset)の保有を抑えて、債務を軽く(Light)することを目指す経営のことです。
企業は資産を保有することで利益を上げますが、人件費や減価償却費など資産に付随して様々なコストが発生します。
資産を保有するのではなく外部企業に委託したり、リースに切り替えたりして、コスト削減し、収益性を高めていくことがアセットライト経営の主な目的となります。
アセットライト経営のメリット・デメリット
メリット
アセットライト経営の最大のメリットは、事業で発生しうる財務リスクを軽減できることです。
先述したように自社で資産を保有していると、人件費や減価償却費、減損損失、建物等の資産を運営する費用などの費用も付随して発生します。
業績が低迷した際にも固定費は発生し続けることになるので、固定比率が高い場合は資産の保有は財務リスクの高まりに直結します。
アセットライト経営を行うことにより、このような財務リスクを外部委託企業先やリース先へと移転することが可能です。
デメリット
アセットライト経営のデメリットは、サードパーティリスクが高まることです。
サードパーティーリスクとは、サードパーティー(第三者)が自社の事業に及ぼすリスクや脅威のことです。
例えば、倒産による資産の供給の停止や、セキュリティ対策の不備による情報漏洩・サイバー攻撃の危険性、資産の状態悪化や品質低下などの脅威が考えられます。
そのため、アセットライト経営を行う際には信用のおける会社と取引を行う必要があります。
まとめ
身軽な財務体質を目指すことができるアセットライト経営は、近年のコロナ禍等により注目されている経営形態です。
本記事で紹介したメリット・デメリットを踏まえて、収益性の低い、もしくは収益に直接関与しない資産を洗い出し、それらを外部企業に委託やリースをして手放すかどうかを検討してみるのもよいでしょう。